今日は本来、長距離運行の予定でした。
行き先は大井川付近。冬場ということもあり、道路状況や時間配分を考慮した結果、出発は明日の朝に変更。ドライバーの仕事では、こうした判断は決して珍しいものではありませんが、いざ当日になると、少し拍子抜けする気持ちがあるのも正直なところです。
とはいえ、そのおかげで仕事は午前中で終了しました。
いつもなら「次の工程」「次の段取り」と頭を切り替え続ける時間帯に、今日は早めの帰路。こうした予定変更が生む“余白の時間”は、忙しい日々の中では意外と貴重です。何か特別なことをしなくても、心の速度が少しだけ落ちる。それだけで、気持ちにゆとりが生まれます。
帰宅途中、ふと思い出したのが、以前から気になっていたメロンパン専門店「もでな」さんでした。
インスタグラムでは何度も見かけていて、あの緑色のキッチンカーは以前から印象に残っていました。ただ、出店場所と自分の行動範囲がなかなか重ならず、「いつか食べてみたいな」と思いながらも、そのまま時間だけが過ぎていた存在です。
ところが今日は、その「もでな」さんが、家からそれほど遠くない大型スーパーに出店していると知りました。
場所を確認した瞬間、ほとんど迷いはありませんでした。気づけば、帰り道をほんの少しだけ遠回り。ハンドルを切る角度も、ごくわずか。それでも、その判断が今日の気分を大きく変えてくれた気がします。
購入したのは、メロンパン3個で800円。
決して安いとは言えない価格かもしれません。けれど、「一度食べたい」と思い続けていたものに対しては、不思議と迷いが生まれませんでした。美味しいものへの好奇心は、年齢を重ねても衰えないものですね。むしろ、若い頃よりも「その一口」を大切に味わえるようになった気がします。
袋を受け取った瞬間、ずっしりとした重みが伝わってきました。
まだ食べていないのに、もう満足感がある。これはもう、今日のとっておきのおやつです。自然と頭に浮かんだのは「3時のおやつにしよう」という決定事項。何気ない一日にも、こうして小さな“楽しみの予定”が入るだけで、時間の流れが少し穏やかになります。
忙しさに追われていると、目的地と結果ばかりを見てしまいがちです。
でも、今日のように予定がずれたからこそ出会えた寄り道や、気になっていた味。そうした一つひとつが、日常を支えてくれているのだと思います。
特別な旅行でも、大きな出来事でもありません。ただ、少し遠回りをして、好きなものを買って帰った。それだけの話です。
それでも、その余韻を感じながら過ごす午後は、いつもより少しだけ豊かでした。
予定通りに進まない日も、悪くない。むしろ、そんな日だからこそ見える景色がある。
今日は、そんなことを静かに教えてくれた一日でした。



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