どこか気持ちに余裕がある。帰り道、いつものスタンドに寄り、ガソリンは満タン、灯油も2缶しっかり満タンにして家へ持ち帰った。
夕食を取りながら、何気なく明日の天気予報を眺める。朝はかなり冷え込み、昼間は陽射しが強く暖かくなるらしい。朝晩の寒暖差が激しい予報を見て、「今晩のうちにストーブへ灯油を入れておけば、明日の朝は楽やな」と思い立った。
ところが、いざ準備を始めると問題発生。電動の灯油ポンプに必要な単1電池が見当たらない。あちこち探して、ようやく思い出した。片付けるとき、電池が弱っていたので捨てたのだ。ここで一瞬、諦めの文字が頭をよぎる。
それでも、「何か方法はないか」と周囲を見回すと、単2電池が2本。サイズが合わないのは分かっているが、試してみる価値はある。かまし物を入れてセンターに寄せ、長さが足りない分はペンチで接触させるという、なかなか強引な方法だ。妻にも手伝ってもらい、電池を固定してもらいながら、恐る恐るスイッチを入れる。
ウイーン――。
モーター音とともに、灯油が流れ始めた。
思わず顔を見合わせて笑ってしまう。結果的に、無事ストーブのタンクは満タン。かかった時間は30分ほどだったが、なんでもやってみるものだな、と心から思った。
たったこれだけの出来事。でも、こういう何気ない工夫と笑顔の時間が、日々の暮らしを少し豊かにしてくれる。明日の朝、暖かい部屋で迎える一日が、少し楽しみになった夜だった。
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